閉じるIcon Close
閉じるIcon Close

ブレンワルド・ダイアリー翻訳プロジェクト

プロジェクト概要

Brennwald Diary image Japan 2011 Sep 2

1862 年にスイス連邦政府が編成した通商使節団の一員として、日本に派遣された当事24歳の青年、カスパー・ブレンワルドが、当社の創業者の一人です。ブレンワルドが幕末の日本に滞在した際に記した日記が、今も現存し、スイスに大切に保管されています。
DKSHジャパンは、2008年の横浜開港150周年という記念すべき時を機に、ほぼ時を同じくして横浜で創業した当社の歴史の一端であるブレンワルド・ダイアリーが、横浜の歴史的事実の裏づけの一助となり、歴史的発見に貢献できればという願いからこのプロジェクトに参加することにいたしました。プロジェクトは横浜市開港資料館の協力のもと、ブレンワルド・ダイアリー全ての日本語翻訳を、数年をかけてすすめてまいります。

横浜開港資料館について

Blank

横浜開港資料館は、開港百年を記念して編さんされた「横浜市史」の 収集資料を基礎に、1981(昭和56)年6月2日の開港記念日に開館。 横浜の歴史に関する資料の収集、閲覧・展示・出版などにより一般に 公開をする施設です。19世紀半ばから関東大震災に至る時期を中心に 資料の充実に努め、現在、公私文書の記録、新聞雑誌、写真や浮世絵など25万点を越える資料を収集しています。資料を通じて横浜の歩みなど 次の世代に伝える「近代都市横浜の記憶装置」としての役割を果たしています。

ブレンワルド・ダイアリー

Brennwald Diary image Japan 2011 Sep 1

ブレンワルド・ダイアリーは、1862年10月10日に始まり、1878年2月2日までの約16年間、日本とスイスの通商条約など政治的出来事や、当時の社会状況、そして生糸やお茶の取引その他実際の貿易や取引などについての日々を、全5冊548頁に記したものです。ドイツ語を中心にフランス語、英語、イタリア語、オランダ語と国際色豊かな当時の書簡の行き来をもうかがい知ることができます。このダイアリーに関する資料は、スイス・チューリッヒのDKSHグループのアーカイブや、スイス連邦公文書館に保管されています。

ブレンワルド・ダイアリー翻訳プロジェクトメンバー

翻訳には歴史的背景の検証が必須であることに加え、言語が多岐にわたるため、横浜開港資料館の調査員の他に学識関係者からの協力も得て翻訳作業が進められます。

  • 高村直助   公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団 理事長

  • 上山和雄   横浜開港資料館 館長

  • 西川武臣   横浜開港資料館 副館長

  • 石崎康子   横浜開港資料館 主任調査研究員

  • 伊藤泉美    同上

  • 中武香奈美  同上

  • 井川克彦   日本女子大学文学部教授

  • 大山瑞代   日英交流史研究者

  • 斉藤多喜夫  元横浜開港資料館・横浜都市発展記念館調査研究員

  • 福岡万里子  日本学術振興会特別研究員

  • 生熊文     ドイツ在住歴史研究家

                                    (2011年6月現在)

活動履歴

2011年 日本語訳第一冊目が完成

2011年6月29日、ブレンワルド・ダイアリーの日本語訳第一冊目(1862年10月~1863年8月)が完成。これを記念し、横浜開港資料館にて翻訳プロジェクトメンバーによる研究成果発表や、DKSHグループCEOヨルグ・ヴォレ、DKSHジャパン代表取締役社長ペーター・ケメラーから記念品の贈呈などが行われました。

Brennwald diary 1st book translation media event Japan 2011 June 3

冒頭の挨拶でヨルグ・ヴォレは、シイベル・ブレンワルド商会を前身の一つとするDKSHジャパンについて、約150年前に来日して以来、関東大震災や戦争を経験しながらも一度も日本から撤退したことのない外資系企業としては最も古いもののうちの一つであると紹介。また、横浜市にとって日記を「宝」であると受け取ってもらえたことはDKSHとして光栄なことだと述べ、感謝の意を新たにしました。

プロジェクトメンバーからの研究成果発表として、座長であり横浜市ふるさと歴史財団理事長の高村直助氏から、ブレンワルド日記の歴史的価値について説明がありました。日記は、カスパー・ブレンワルドが横浜に滞在していた1863年12月から1878年2月までのおよそ16年間にわたりつづられたもので、これほど長期にわたる外国人による記録は大変珍しいという。また、横浜の大火や関東大震災の難を逃れ現存している外国人商人による記録は大変貴重な資料だと評価しました。

Brennwald diary 1st book translation media event Japan 2011 June 5

横浜開港資料館副館長の西川武臣氏は、「ブレンワルド日記は、幕末・明治の日本と横浜の様子、外国人商人の活動、居留地社会の実態を明らかにできる可能性を秘めたものであり、またブレンワルド一人の活動記録としてだけでなく、通商条約締結のために来日したスイス使節団の動向や幕府との交渉過程、西洋諸国商人の東アジアでの活動実態、居留地に住む外国人の日常生活などを知るための一級資料である」と評価し、今後の翻訳活動への意欲を語りました。

最後に、ヨルグ・ヴォレ、ペーター・ケメラーよりプロジェクトメンバーの方々へ感謝の気持ちをこめ、記念品としてブレンワルド・ダイアリーのレプリカ風ファイロファックス製ダイアリーと、ファーバーカステル製のペンを贈呈しました。

2009年 歴史的事実の発見

2009年10月、プロジェクト開始から1年半を経た段階でそれまでの研究成果をまとめました。スイスと日本が通商条約を締結する以前にブレンワルドが既に様々な活動を始めていたことなど、歴史的事実が明らかになりました。

2008年 プロジェクト始動

Brennwald diary handover celemony 2008 Yokohama

2008年4月4日、横浜開港資料館にてブレンワルド・ダイアリーの資料一式がDKSHジャパン代表取締役社長(当時)ヴォルフガング・シャンツエンバッハからプロジェクトメンバーへ授与され、正式にプロジェクトが始動しました。